日: 2021-08-11
Corona Positive Man コロナ陽性人間になる
8月11日、6時半。目が覚めて、まだ喉の調子が良くないことを確認。
スマホには、ショートメールは来ていない。自分で結果確認サイトにアクセス。結果が出ていた。陰性でありますように!
『陽性』『Positive』
もう一度、見る。 『陽性』『Positive』
名前を確認する。私の名前と生年月日。確かに私だ。

そうか。Positiveか。Negativeであることを求められるこの世界で、ついにPositive側の人間になったようだ。
ミャンマーで、社会から疎外されていた、HIV-Positiveグループを結成して、彼ら・彼女らのパーフォーマンスに飛び入り参加して「乾杯」を熱唱したことや、自宅の庭でBBQパーティを開いて一緒に踊ったことを思い出す。
Corona Positiveって、どんな世界だろう。最近、当時一緒に仕事したミャンマーの国連の同僚が二人Coronaで亡くなったばかりだ。パキスタンの国連の同僚は家族でコロナに罹って、無事に完治したとFacebookで報告していた。
上のアパートにいる妻にLINEで「陽性」だったと報告。「すまない。面倒をかける。」「なにか食べたい物がある?」「お粥と味噌汁が食べたい」
9時半、説明書にあった、藤沢コロナ受診相談センターに電話。陽性だったことを伝え、今後の対応を尋ねる。若い娘さんの声はやさしく、親切だった。どの医療機関でもみられなかった、初めての温かい対応。私のように咳とかの症状があるという場合は、担当の医療機関から電話の聞き取りがあって、保健所に通知するとのこと。そのあと、保健所がその日のうちに本人に連絡してくるのだそうだ。最近は遅れることもあるとのこと。家族は住む所が違えば、本人だけが自宅療養することになる。発症あるいは検査してから10日間の自宅療養が求められ、症状がなければ、それからは普通の人になるという。「えっ?それだけでいいの?」「陰性証明とかなくてもいいんですか?」「コロナで陰性になるには、一ヶ月とか時間がかかります。」「発症してから、10日間で感染力はなくなる」という国の基準があって、それに準じた対応とのこと。確かに、紹介された、「新型コロナウイルス感染症 自宅宿泊療養のしおり」にはそのように説明されている。

9時59分、川崎検査クリニックから電話。医療従事者と思われる男性が「田中さんですか。陽性という結果が出ております」「はい、知っています」
コロナの症状について問われる。2週間前の第一回ワクチン接種のあとで発熱があったこと。先週から喉が詰まり、咳の症状が続いていることなどを説明。「この結果については、これから保健所に報告します。保健所から連絡がありますのでそれをお待ちください」
それから、ずっと、保健所の電話連絡を待っていた。が、何も連絡は来ないまま、日が暮れて、真夜中になった。