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全国障害者総合福祉センター編集、日本障害者リハビリテーション協会発行の『戸山サンライズ』という季刊誌に、表題の拙稿が掲載されました。
2020東京パラリンピックの卓球競技において、日本で唯一の、そして知的障がいクラスでは初めてのメダル(銅)を獲得した、伊藤慎紀選手のお母さんのお話をもとに、親子で辿ってきた九十九折りの長きパラリンピック・メダルへの道をつづったものです。
10のクラスに分かれる肢体障がい部門と比べ、クラスが一つしかない知的障がい部門では、障がいが比較的重い選手が活躍することは難しい状況があります。その傾向はパラリンピック競技となってさらに強まっているといえるでしょう。障がいが軽い方ではない伊藤選手は、これまで日本国内のチャンピオンシップ大会で、10回も優勝を遂げている知的障がい者卓球のパイオニアであり、レジェンド的な存在といえるでしょう。ベテランになった今、パラリンピックで銅メダルという偉業を達成した伊藤選手の栄光を支えてきたのが、家族であり、お母さんの伊藤享子さんです。”障がいがあっても、がんばれる。その障がいの程度が重くても、あきらめることはない、ということを伝えたい”。そう語ってくれた伊藤享子さんと伊藤慎紀選手の親子のストーリーを少しでも知ってもらえたら幸甚です。