Myanmar

Aye Myittar Center for Disabled (エイ・ミッタ障がい児センター)

  1. センターの概要

1990年からこのラインターヤー地区に住むようになったドー・チーエイ(Daw Kyi Aye)さんが、結核と障がいに苦しむ人たちを見て、病院で診療を受けられるようにと私費を投じて活動を始めた。視覚障害や聴覚障害の子供を学校に通学させる活動も始め、結核になった子供を家で養生させるうちに、その数が増え続け、ワールド・ビジョンの支援を求めて、現在のセンターが設立された。当障がい児施設は、現在、身体障がい、知的障がい、ダウン症、聴覚障がい、視覚障がいなど様々な障がいをもつ80人以上の子供を世話している。そのうち25人ほどが遠方の少数民族が多数を占める州から来ており、三食付きで住み込んでいる。当センターの障がい児で学校に行ける子供は7時から12時と12時から5時という2シフト制で2グループに別れて登校している。学校に行けない幼児や重度の障がい児は、センターでスタッフが教育を担当している。

訪問報告 2019年9月13日―21日

参加者八木克勝(パラ卓球選手 クラス8 東京パラリンピック代表) ;  椋 寛之(東京 九十九クラブ); 田中

訪問の目的

このセンターの裏手に4階建てのバリアフリーのビルを建築中であり、今年2月に訪問した田中が、開館とともに卓球用具等を寄贈することを約束した。この度、一階が完成し、そこに卓球台を置いて、障がい児がスポーツを楽しめるようにすること。

活動の内容

  • 九十九クラブのメンバーより寄付されたユニフォーム約50着、卓球台一台、卓球バレー用具一式、卓球ネット・支柱1式、卓球ラケット8本(寄贈された中古ラバーを使用)、卓球バレーのルールブックなどを当センターに贈与する。
  • 八木選手、椋九十九クラブ代表、田中による卓球のエキシビションとコーチング。
  • 卓球バレーの紹介と実際に障がい児全員に卓球バレーのゲーム練習に参加してもらう。
  • 卓球の練習を指導するスタッフ責任者の任命と練習。
卓球バレーを指導する椋さんと記録する八木選手

活動の成果

  • 卓球バレーは、障がいの程度が重くても、まだ幼児であっても、手軽に始められることがわかった。スポーツ卓球と違い、ほとんどコーチングの必要はなく、ルールをある程度知っていれば、十分に楽しめることがわかった。ルールについても、目的によって、柔軟に進めるほうがよい。例えばリハビリテーション(機能回復)や機能獲得のためであれば、動作を繰り返すことに意義があり、それぞれの障がい児の運動の目的に応じてゲームのルールや目標を定めることを求められる。
  • 卓球バレーにおいても、重度の身体障害で腕がほとんど動かない子供、視覚障害の子供など、他の障がい児とは同等にプレーできない子供が見受けられた。そのような子供を集めて半分の台でプレーさせてみたが、打つ力が弱くてもよく、打つ回数も増えて、こうしたアダプテーションが効果を上げることもわかった。
  • ユニフォームは早速、スタッフの先生が子供に着せて、喜ぶ子どもたちの顔が見られた。普段はみな白い制服を着ており、カラフルなユニフォームは新しい楽しみを与えるものとなった。
  • 聴覚障害の子供がもっとも競技卓球に熱心に取り組んでいた。身体能力が非常に高い子供もおり、タレントのある子供には質の高いコーチングを行えば、パラスポーツ選手の育成にもつながる十分な可能性を感じた。
  • 多くのスタッフ(健常者)は、競技卓球に高い関心を示した。運動不足やストレス解消のために卓球に興じる機会があることは職場環境の改善に繋がる可能性がある。子供(初心者)のコーチとして十分な技術力と理解力を持ちうるスタッフを担当に選ぶことで卓球バレーと競技卓球との棲み分けと連携がスムーズになると考える。