日: 2021-05-31

ブータンのオリンピック・パラリンピック参加

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ブータン卓球連盟のダラ・コーチからブータンのオリンピック参加についての便りがあった。

ブータンの伝統スポーツはダツェと称する弓術である。オリンピック競技でも、アーチェリーに力を入れており、東京オリンピックにおいても、ブータンはこのアーチェリー競技において参加資格を獲得している。また東京オリンピックには、初めてブータンから水泳の選手が参加するという。私がブータンに赴任していた2004年から2008年の4年間、水泳をしているブータン人を目にした事はなかった。首都ティンプーにはスィミングプールと呼ばれている場所が一つだけあったが、プールが実際に使用されているところを見たことはなかった。そのブータンから水泳の選手がオリンピックに参加するというのだから、これは絶対に応援しなくては。私たちがもはや忘れてしまった参加することに意義のあるオリンピックの原点を知ることになるかな。いや、そこでは必ずやブータン新記録が生まれ、そこからブータン競泳の新しい歴史が始まるに違いない。ブータンだけではなく、世界の幸福量を増やせるといいな。

ブータン・スポーツ界にとって、もっとも喜ばしいことは、ブータンの障がい者が、アスリートとして初めてパラリンピックに参加することである。参加競技はアーチェリーと砲丸投げだそうだ。パラリンピックの近代史は、英国のストークマンデビル病院でリハビリを目的として行われた車いすアーチェリーから始まった。ブータン・アーチェリーのオリンピックとパラリンピックにおける活躍を期待したい。パラ陸上の砲丸投げの選手の誕生も初耳であり、喜ばしい出来事だ。ブータンは人口が少なく、経済的な余裕もないため、国内で実施するスポーツ種目の数を限定する風潮があったのは過去の話となったようだ。ブータンスポーツ界が、パラだけではなく、その競技種目も多様化していることを歓迎したい。

ブータンでパラ・スポーツを振興することが、国連時代を過ぎ、林住時代における私の目標である。そのスタートとして、2016年12月に日本卓球協会の代表団とともに、日本・ブータン国交樹立30周年記念のファイナルイベントとして卓球交流セミナー・日ブ交歓卓球大会をブータンの首都ティンプーで実施した。パラ卓球の代表として、畠山講史郎日本パラ卓球協会会長と立石アルファ裕一選手がメンバーとして参加してくださった。日本卓球協会からは、渡辺武弘参事と松下雄二(男子U-12監督)という壮壮たる方々が当代表団のリーダーとして来られた。シチズン時計監督の伊藤誠氏と元早大キャプテンの矢野敬之氏は私の後輩でもあり、当計画のサポーターでもあった。ブータンオリンピック委員会においても、パラリンピック部門を新設したばかりのときであり、卓球交流・セミナーも障がいのある子供たちをインクルーシブして行い、それ以来、パラ卓球の歩みがブータンでも始められている。

We celebrated 30th Anniversary of Bhutan-Japan Diplomatic Relations through table tennis. Japanese delegation included Mr Takehiro Watanabe (chief), Yuji Matsushita, Sei Ito, Takayuki Yano, and Koushiro Hatakeyama (President of Para-JTTA) and Alfa Tateishi. All are great well-known players/coaches. I served as a guide and fixer. The real mission is to promote Sport for GNH. We visited BOC, GNH Commission, the UN and rural schools It was fun, memorable and beginning of new relationships among sport lovers beyond generations, physical abilities and borders. Seasons Greetings to you all!