全日本卓球選手権大会一般の部 東京予選

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34年ぶりに全日本一般の部の予選会に参加した。最後に全日本卓球選手権大会の予選に出たのはシチズン時計にいた1986年-87年のことだ。中学生から大学生、実業団まで。とにかく東京代表の座を獲得するためには本戦並のハイレベルな戦いを勝ち抜かなければならない。それでもシードに当たる前の一回戦は参加することを目的にした者同士の戦いも見られる。思ったよりも、参加して、審判して、代表決定を見て、大学の後輩を応援して、色んな楽しみ方のできる大会だ。

岸田クラブでいつも一緒に練習していた三木翔君や廣田元二朗君も安田学園から参加している。早稲田大学の後輩、一緒にブータンを訪問したシチズン時計チームの御内君や上村君には、焼き肉をおごる約束をさせられた。協和キリンの後藤君、パラリンピックで旗手を務めた岩渕君。会場で見つけた友人の戸辺君に練習してもらった。

さて、試合であるが、一回戦は相手のミスが多く、私も調子がいいのか悪いのか、よくわからないうちに終わった。

2回戦はもう外シードの遠藤選手(日野自動車)。フツーにスゲー強い選手である。フォアドライブが得意な選手で、クロスはサイドを切るえげつないドライブ、ストレートへも簡単に、相当スピードのあるドライブを打つ。

私は、今回、RakzaZ ExtraHardのラバーに変えて4日目ぐらいで、この粘着性ラバーがどれくらい使いこなせるかを試すいい機会だった。練習の時は、打った感覚はよかったのだが。この会場に来て、ガンガン打ちまくっている一般の選手らのプレーを見ていて、感化されたのか。軽く練習しようと思ったボールが上へ飛んでしまい、自分がどうやって打っていたのか、その感覚が混乱してしまっていた。いざ試合となっても、たとえば、ツッツキをするときのラケットが入る角度や力加減に気がとられて、思い切ったプレーができない。1ゲーム目も2ゲーム目もすぐに終わった。3ゲーム目は、なんとか相手のドライブに合わせたボールが台ギリギリに落ちて、相手の意表を付く形になって、ポイントリードできた。プッシュがやっと入るようになり、たかをくくっていた相手が打ちミスするパターンにはまって、なぜか11-9で勝つ。4ゲーム目は相手が相当本気になって、右へ左へと撃ち抜かれて、最後は私のサーブミスで終わる。粘着性ラバーでサーブも切れて出しやすいはずだったが、いざ試合となって、しかも相手が格上となると、ボールコントロールに自信がなくなった。やや重いラバーのため、ラケットの重心もラケットの上の方に移動して、ラケットのバランスも変わっていた。

全日本マスターズまであと一ヶ月を切った今、この心技体の一体感があるかないかは重要な命題だ。Dignics09Cがいいと、後輩の行則君にすすめられ、高いラバーだが、すぐに注文してみた。とりあえず、明日は、元のDignics 80に戻して練習してみよう。

審判した試合が、東京アートの坪井選手と法政大学の佐藤選手の試合。この超スピード感のある打ち合いを目の前で見れたのは、至福の悦び。坪井選手はとにかく動きが敏捷、必ず先手をとって攻撃する。佐藤選手は背が高くて細身だが、回り込んでのカウンタードライブがえげつなく早い。バックの技術も多彩。坪井選手のバックは前陣で早い打点でミート打ちに近い。坪井選手のフォア前へのサーブに対する佐藤選手のストップレシーブの出来で、坪井選手が先手攻撃して押し切れるかどうかが決まる。佐藤選手はサーブがうまくコントロールできずに、サーブミスで勝つチャンスを逃した感もあった。とてもいい試合を審判できると、自分が試合する以上の情報をもらえるものなのだ。

嬉しかったのは、早稲田大学の五十嵐君が、協和キリンの渡辺選手に、1-2からの逆転勝ちで3-2で代表を勝ち取った試合。私が敗れた遠藤選手は、坪井選手にも勝って、決定で、私が最も期待するシチズンの上村選手と対戦。上村くんは中陣からのプレーが安定して、攻守のバランスがよく、ボールも力強い。あまりラリー戦が得意でない感じの遠藤選手はスポーツカーで重戦車に向かっていく感じで弾き返されていた。

この大会でもっとも白熱した試合だったのが、女子の専修大の出澤選手と森園ファミリーの美咲さんの代表決定戦。森園パパがベンチコーチしたのが良かったのか、大接戦のラリーの応酬を制したのは、森園さんだった。これは予選ではもったいない試合だね。出澤さんも本戦に復活出場できるといいですね。

いやあ、東京都の全日本予選はおもしろい。

また来年も出ましょう。

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