卓球王国:「しあわせの国」ブータンを訪ねる ~ インクルーシブ卓球交流 ~
月刊卓球誌「卓球王国」の新刊6月号に、私と八木選手のブータン訪問レポートが掲載されました。ちょうど10年前に、外交関係樹立30周年記念事業/Sport for Tomorrowで実施した日本卓球協会訪問団のレポートを立石アルファ選手が投稿し、掲載していただいて以来です。「卓球王国」のみなさまのご支援・ご協力に感謝いたします。

2月3日、早朝6時にバンコク発、約3時間でブータン王国のパロ空港に午前8時15分に無事着陸。ヒマラヤ山岳地の狭い空港であるため、天候の安定している早朝の到着便となっているそうだ。標高二千三百メートル、澄んだ空気、空が碧い、冬の寒さと直射日光の強さが肌にささる。ブータン卓球連盟のカルマ事務局長の出迎えを受け、車で1時間半ほどで首都ティンプーに着く。
今回の目的は、日・ブータン外交関係樹立40周年記念事業として、『ティンプーオープン卓球選手権大会』でのパラ卓球の部とベテランの部の新設・運営に協力することである。大会に先立ち、ブータンのオリンピック委員会、教育省、都庁、JICA事務所などを表敬訪問。教育大臣はスポーツ・体育の普及に熱心で「これは見逃せないイベントですね」と開会式のご臨席を快諾いただいた。
『ティンプーオープン大会』の会場は、卓球台を6台常設するブータン国唯一の卓球場であり、障がい者、学童、ベテラン、ナショナルチームの練習もすべてこのホールで行われる。専属のダラコーチとナムゲコーチは、2004年にブータンに赴任した田中の指導を受けた愛弟子でもある。
開会式では、教育大臣と卓球ファンである野党党首が始球式を行い「スポーツは、政治を越え、団結と感動をもたらす」とSNSで拡散。また、八木とブータンチャンピオン、パラ選手同士のエキシビションも行われ、その映像については人口70万人のブータンにおいて4.5万回という高い再生回数となり注目を集めた。
新設のパラの部には5名の立位の男子選手が参加。八木、田中でユニファイド・ダブルスにも挑戦した。女子の参加促進や障がいに合ったコーチングが今後の課題である。パラの部と同じく新設のベテランの部には、79歳の医師の選手をはじめ昔の卓球愛好家が多数集まり、健康と生涯スポーツへの関心の高まりが感じられた。
日本の皆さまからお預かりしたユニフォーム、ラケット、ラバーなどの一部を参加者や入賞者にプレゼントし、残りは卓球連盟にお渡しした(ご協力いただいた皆さま、ありがとうございました)。
大会も無事盛況に終了し、来年もまた『ティンプーオープン大会』で会おうと、ブータンの卓球仲間たちと別れを告げたのだった。

(下)2017年3月号の「卓球王国」に掲載された日本卓球協会によるブータン訪問団のレポート
